なぜXマッチはクソつまらなくなってしまったのか

(追記)続きも書きました↓

考えていた。

なぜXマッチはこんなにつまらなく感じるんだろう?

正直に言うが、私はスプラ2のXマッチの方が面白かったから、スプラ2がやりたいな、という風に感じてしまっている。(ユーザーがいるなら、マジでスプラ2を一緒にやりたい)

その理由について、配信をしながら視聴者さんと話していて、やっと分かったので文章にしておく。

任天堂さんに是非伝わってほしい。

①ドキドキ感が無い

まず、ミラーマッチングには全くもってドキドキ感が無い。

確かにクソ編成は少ないし、こちらがクソ編成の時は相手もちゃんとクソ編成になっているため、不公平感という意味では改善されている。(これはメリットの方)

でも、毎回だいたい(というよりほぼ)同じ編成になるため、「どんな編成になるだろう?」「どんな試合になるだろう?」という、試合が始まる前の「ドキドキ感」みたいなものが全く無い。

特にエリアになるとひどくて、だいたい同じような射程の相手と、だいたい似たような事(エリアを挟んで塗り合った後に、同じスペシャルを撃ち合う作業)をやるのが試合が始まる前から確定しているため、

「こういう時はこうしよう」

みたいなことを考える余地がほぼ無い。

ハッキリ言おう。

ガチエリアのXマッチに潜る時、私は「今日も明日も似たような仕事内容なのが分かっている会社に出社するとき」のような気持ちになる。

似たような感覚になっている人は、きっと少なくないはずだ。

②戦術や立ち回りの凹凸が無い

ガチエリアで強いブキというのは、ルールの特性上どうしても

少ないリスクで強制的に相手を後ろに下がらせることができる能力が高いブキ

に限定される。

これは仕方がないことで、ルールが変わらない限り、これからもずっとそうだろう。

そうすると、どうしても「ミラー同カテゴリー内」のブキの強さに、偏りが生じてしまう。

これは、正直に言って修正しようがない案件だと思う。

ルールが5つもある以上、どうしても「このブキはガチエリアに強い(ルール特性にマッチしている)よね」という武器種はでてきてしまうからだ。

で、結果としてミラーマッチングでは、

勝ちたいならカテゴリ内で最もルールマッチ度が高いブキを持つしかない

という選択肢になる。

つまりガチエリアだと、射程が長いブキか、スペシャルのマッチ度が高いブキになる。

しかし、それを持ってしまうと、基本的にはほぼ確定で相手と全く同じ編成になってしまい、お互いの「戦術や立ち回り」までミラーになってしまい、結果として立ち回りが大きく限定されることに繋がっている。

例えば、私はヴァリアブルローラーを持っていたのだが、ヴァリアブルローラーを持っていくと、ほぼ確定的に相手にもヴァリアブルローラーがいる。

で、ヴァリアブルローラーはそもそも「後ろで塗りつつ、ワンチャンスで相手の懐に潜り込んで潜伏キルも入れる」という動きが醍醐味であり、強みや楽しさでもあるわけだが、確定的に相手にヴァリアブルローラーがいると、

トラップ置きまくり+ミサイル飛びまくり

という状態がお互いに確定してしまう。

結果として、お互いに潜伏が不可能になり、ほぼ「後ろで塗るだけのヴァリアブルローラー」という立ち回りしか選択肢が無くなってしまう。

ミラーマッチングは、「この場合は強いが、この場合は弱い」などの戦術面でのチーム間の凹凸をほぼ消失させてしまい、

この武器を選んだ時点で、確定的にこういうマッチング内容を強要されてしまうため、必然的に戦術も立ち回りも1つに固定されてしまう

という状況を創り出している。

確かに、相手にリッター4Kがいて、こちらが短射程が多くなってしまった場合、ガチエリアにおいては不利ではあるが、それは同時に

  • 敵チームは抑えが強いが、打開は弱いはずだ
  • できるだけ距離を詰めたり裏取りをしてハイリスクに攻めれば勝ち筋がある

という風に、戦術面でのじゃんけん構造が成り立っていたとも言える。

しかし、今はリッター4Kを持てば確定で相手にもリッター4Kがいるため、始まる前から「抑えに入れるかだけの試合」というのが確定してしまう。

「カニを撃って勝とう」という圧力戦術を考えていたが、敵にパブロとジムワイパーを引いてしまったため、カニを吐いた瞬間や吐く前にやられてしまい、やりたいことができなかった・・・

という事は、ミラーマッチングでは絶対に起きない。

こちらが「カニを撃って勝とう」としている場合、ゲームが始まる前から相手も「カニを撃って勝とう」としているからだ。

ほぼ同じようなことを、どちらの方がちょっとだけ上手くできるかを競うゲームになっている

分かりやすく言ってしまおう。

つまりXマッチは今、

お互いにほぼ同じようなことやるのが確定(というより強制)されていて、どちらの方がちょっとだけ上手くできるかを競うゲーム性

になっている。

この仕様は、ユーザーが「自分がゲームに対して主導権を握れている」という感覚を著しく奪う結果になっている。

ゲームというのは、現実で主導権を握るのが難しい世界の中で、唯一「自分が主人公になれる」「自分が権限を持っている」という風に感じられるから、楽しいものだ。

少なくとも、各ブキ間での「ルールへのマッチ度」を完璧に同じにできない以上、ミラーマッチングシステムでは「武器を選択した時点で、その後に何が行われる可能性が高く、その状態に対して自分が何をしなくてはいけないのか」が高確率で決定(というより強制)されることになる。

同カテゴリー内で最も強いブキを選択した場合は「ほぼ同戦術、同じ立ち回り」をやるだけだし、

同カテゴリー内で弱いブキを選択した場合は「始まる前から辛い展開が確定」しているだけになるのだ。

これでは、出社前から工場で同じ作業を繰り返すだけなのが確定している中で、隣の社員よりも少しだけ早く正確に行動できた時に限って評価が上がるシステムと何ら変わらない。

そんなものが、ゲームに求められているのだろうか?

Xマッチは考えるゲームでは無くなったのだ!

で、こう考えた時に1つの結論に至った。

そもそも、Xマッチは「考えるゲーム」では無くなったのだ、と思えばどうだろう?

つまり、Xマッチというのは

似たような作業をどちらがより早く正確にできるかを競う「手先の技術選手権」

になっていると考えれば、非常に納得がいく。

同じ編み方で、セーターを100着先に綺麗に編めるかどうか?を競う選手権

同じ機体とコースで、どちらがより正確にラジコンを動かせるか?を競う選手権

そういう類の競争に変わっているのではないか?

そして、それを任天堂は意図的に狙ってやっているのではないか?という話だ。

この時に、これまでスプラトゥーンを

多様な状況で様々な選択肢を考えて勝ち筋を創り出すのが楽しい

という風に(立ち回りを中心に)捉えていたプレイヤーは「クソつまらなくなった」と感じ、

手先の正確さを極めるのが楽しい

という風に(キャラコンを中心に)捉えていたプレイヤーは「別に楽しいじゃん」と感じているのではないか?

と思うのだ。

こうなると、私はもうXマッチに興味のかけらすら無くなってしまう事になる。

私は決まり切った作業を早く正確にこなすだけの仕事が、何より嫌いだからだ。(だから起業家になった)

だから、バンカラマッチはいまだに面白いと思うが、Xマッチはモチベーションのかけらも湧かない状況になってしまっている。

リーグマッチなら、この状況を打破できるだろうか?

もう、Xマッチは我々が思っているようなスプラトゥーンではなく、手先の器用さ選手権になってしまうのだろうか?

そうであるならば、そういった認識をむしろ早く広めてあげないと、ユーザーの期待値(特にスプラ2以前のプレイヤーの)と現実が大きく離れてしまい、ユーザー離れを起こしかねないと思う。

早急な判断と、任天堂の意思表示を求めたいところだ。

(皆さんはこの現状、どう思いますか?教えてください)

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